「たのしむ」を極める! [トレーニング]

私は良く「音楽を楽しみましょう!」と言います。

その言葉を聞いた先生や保護者から「そんな甘い事を言っていたら上手くなりません。」と言われる事が少なくありません。
楽しむ事は甘いのでしょうか?

「ふざけないで真面目に教えて下さい。」と言われた事もあります。
楽しむ事はふざけているのでしょうか?

「楽しむ」と言う言葉を「真剣」の対義語と捉える人は少なくありません。
「たのしい」と言う言葉に使われる漢字が「楽しい(楽をする)」「愉しい(愉快)」「娯しい(娯楽)」等だからでしょうか?

私は「楽しむ」と「真剣に取り組む」は近い意味として使っています。


これをゲームに例えてみます。

ゲームが好きな人は多いと思います。
最初は娯楽の一つとして楽しんでいても(そのゲームに夢中になれば)途中からは更に高いレベルで楽しみたいと思う様になるハズです。

ゲームの楽しさを知れば、高度なテクニックを使いたい、より効率の良いポイントの取り方をしたい、誰よりも先のステージに行きたいetc.と考え、勉強し、研究し、練習する様になると思います。

目標を達成する為に何度も練習する姿は真剣そのものです。
しかしこの練習を苦痛と感じる人はいるでしょうか?
皆、楽しんでこの練習をしているのではないでしょうか?

また、この練習は誰かに強制されてしているものでもありません。
自主的に資料を集め研究し練習しているのです。

私はこの様な「楽しさ」の事を言っているのです。

私のところには先生や友人の紹介で来る人も沢山います。
その中には色々な先生に習ったけれども良い結果が出ず万策尽きて藁にもすがる様な気持ちの人も時々います。
病気で言えば“こじらせた”状態です。
出来ればもっと早く来て欲しいのですが「楽しい指導では上手くならない。」と信じている人は多く、私の様なレッスンは選択肢から除外してしまっているので仕方ありません。

この様な場合はまず音楽(楽器)の楽しさを改めて教えます。
この時は技術の向上は全く狙いません。純粋に音楽を楽しんでもらうのです。
ゲームで言えば新しいゲームを娯楽として楽しむレベルです。

次に出来なかった事が出来る様になる“楽しさ”を思い出してもらいます。
それと同時に技術のレベルが上がると音楽が更に楽しくなると言う事を実演を交えて理解してもらいます。
ゲームで言えば次のステージを狙う楽しさを知ってもらうのです。

そして技術を向上させ音楽を楽しむ為には何をすべきかを時間をかけて教えて行きます。
ゲームで言えば攻略法や裏技を教える様な感じです。

ここまで来れば生徒達は何も言わなくても自分から練習する様になります。
先生が「今日の練習はそれ位にしないと身体壊すぞ!」とストップをかけなければならない様になれば理想です。


もう気が付いた人も多いでしょうが生徒達は楽しみながら真剣に練習する様になるのです。
怒鳴る必要等全くありません。

私が言う「楽しさ」とはこう言う事なのです。
「遊び半分」とか「適当に」と言う意味ではないのです。

出来れば「たのしむ」と言う言葉に今使われている漢字以外でこの様な意味を持つ漢字を当てられれば(当て字でも良い)意味が理解して頂きたいのですが良い漢字が浮かびません。
例えば「真剣しむ」と書いて「たのしむ」と読む事も考えたのですがちょっと無理がありますよね。
良い字があれば教えて下さい。

技術の向上の為にも「たのしむ」を極めて下さい。

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